2023年12月に施行されるのは、道路交通法施行規則第9条「安全運転管理者の業務」の部分です。具体的には以下のように、安全運転管理者の業務が変更(6項と7項の新設)されたのです。
旧 | 新 |
(1)運転者の適性等の把握 |
(1)運転者の適性等の把握 |
(2)運行計画の作成 | (2)運行計画の作成 |
(3)交替運転者の配置 | (3)交替運転者の配置 |
(4)異常気象時等の措置 | (4)異常気象時等の措置 |
(5)点呼と日常点検 | (5)点呼と日常点検 |
(6)アルコール検知器を用いた運転前後の酒気帯び確認 | |
(7)アルコールチェックの記録(1年)と常時有効性確認 | |
(6)運転日誌の備付け | (8)運転日誌の備付け |
(7)安全運転指導 | (9)安全運転指導 |
2022年4月から
2023年12月から
2022年4月から
白ナンバーアルコール検査義務化の前に、運輸業界(陸・海・空)のアルコール検知器義務化の流れを見てみましょう。
一般ドライバーもさることながら、2011年以降、アルコール検知器が義務化されたトラック、バス、タクシー等、自動車運送事業者のプロドライバーによる飲酒事故は、根絶されない状態が続いていました。
また、自動車運送だけではなく、2018年頃から鉄道、航空、船舶業界でも「飲酒」問題が顕在化しました。特に航空業界では、酒気帯びが原因で運航遅延が生じたり、飲酒検査をかばい合う等、大量旅客輸送としてはあるまじき事案も発生しました。
このようなことがあり、2022年現在、「陸・空・海」すべてがアルコール検知器が義務化されています。
そんな中、一般企業(いわゆる白ナンバー)の社員ドライバー、が運転業務中に小学生を飲酒居眠りで追突して死亡させるという事件が起きました。政府・官邸は迷わず、「道路交通法施行規則における安全運転管理者制度」にメスを入れました。
そして、2021年9月3日「道路交通法施行規則」の改正案が公表され、その後、2021年11月10日、アルコール検知器の使用に関する詳細通達が警察庁より発せられました。
2022年9月、世界的な半導体不足の影響を受けてアルコール検知器の供給に不安がでたことから、警察庁は2022年10月の施行を延期としました。その後、半導体不足による供給不安が解消されたことを受け、2023年8月15日、正式に2023年12月1日から 本規則の完全施行を決定しました。
自動車 | 鉄道 | 航空 | 船舶 |
安全運転管理選任事業所 |
2011年 | 2019年 | 2019年 | 2020年 | 2023年12月1日 |
アルコール検知器使用 義務 | アルコール検知器使用 義務 | アルコール検知器使用義務 | アルコール検知器使用義務 | アルコール検知器使用義務 |
パブリックコメント後、「アルコール検知器の使用義務」は2022年10月1日からと変更されました。2022年4月から実施しなければいけないこと、10月1日から実施しなければいけないこと、2段階となっていますので、ご注意ください。
いわゆる 白ナンバーアルコール検知器使用義務化を定めた法令
道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令等の施行に伴う安全運転管理者 業務の拡充について(通達)
安全運転管理者制度に関する留意事項について(通達)
道路交通法施行規則第9条の10にはすでにアルコール検知器義務化条項が反映されています。安全運転管理者の選任要件および、安全運転管理者の業務の詳細等、現行の道路交通法施行規則は以下をご参照ください。
道路交通法施行規則(e-gov)
呼気を測る機能 |
有無又は濃度を 警告音・警告灯・数値等で示す機能 |
要件は、この2つのみです。
実質、市場には、血中アルコール濃度を測る機器はほぼなく、呼気中アルコール濃度をはかるものが大多数です。かつ、「OK・NG」や「音」や「数値」等、結果を表示しない機器は実質存在しません。従いまして、市場で入手できるいわゆる「アルコールチェッカー」「アルコール検知器」の類いは、すべて、上記2つの要件を満たしています。
日本には、業界唯一の業界団体 「アルコール検知器協議会」があります。
アルコール検知器協議会では、消費者や企業がアルコール検知器を選ぶ際の指標として、「アルコール検知器検定制度」を運営しており、検定合格品・合格メーカーをウェブサイト上で公表しています。
PCと接続して使用する管理型のスタンダード製品で、当社のフラッグシップモデルです。運輸業で18年間以上の実績があります。CSVでデータを外部に出力可能で、他システム連携が多くDX推進に貢献できます。アルコール検知器協議会JB10001-2017の適合認定を受けています。
PCが不要で、内蔵されたICリーダーを使い、運転免許証やIC社員カードで認証し、アルコールチェックを実施できます。結果はその場で感熱紙に記録されます。50人以下の事業者様に最適な入門機です。アルコール検知器協議会のJB10001-2017の適合認定を受けています。
弊社無料オンラインセミナー「【運輸安全JOURNAL主催】白ナンバーアルコールチェック義務化対策セミナー」にて
いただいたご質問を弊社にて回答させていただき、FAQとしてまとめさせていただきました。
FAQ作成にあたり、警察庁や各都道府県警のホームページ、そして大阪府警への電話によるご確認をさせていただいております。
どうぞご活用ください。
安全運転管理者制度に関して
「安全運転管理者の兼任はできるの?」
「安全運転管理者がいない時のアルコール
チェック、どうすれば・・・」
9月9日更新しました
対象<人>に関して
「社長や役員もアルコールチェック必要?」
「営業マン以外も対象なの?事務員が銀行に
行くときは?」
10月27日更新しました
対象<車両>に関して
「ウチの社用車は本社が1台、営業所
5台・・・本社も選任事業所なの?」
「フォークリフトは含まれる?」
9月5日更新しました
マイカー/通勤に関して
「マイカー通勤はチェック必要?」
9月9日更新しました
直行直帰/深夜早朝/休日出勤
「直行直帰でもチェックが必要なの?」
「朝早いと管理者が会社にいない。
どうすれば・・・」
9月9日更新しました
罰則に関して
白ナンバーにも監査はあるの?
通勤中の飲酒事故はどうなる?
9月9日更新しました
記録簿に関して
アルコール数値まで記入が必須?
手書きでないとダメ?
9月8日更新しました
緑ナンバー・運行管理者に関して
緑ナンバーも安全運転管理者の選任が必要?
4月13日更新しました
アルコール検知器に関して
どのアルコール検知器を使ってもいいのか?
アルコール検知器って飲食物にも反応する
って本当?
9月8日更新しました
目視に関して
アルコール検知器と目視確認は両方行うの?
リアルタイムに確認しないとダメ?
9月9日更新しました
その他
9月8日更新しました
白ナンバー義務化FAQの閲覧およびダウンロードは以下よりお願い致します。
誠に恐れ入りますが、更新は順次となっておりますので閲覧およびダウンロード可能なカテゴリが限られておりますことご容赦ください。
白ナンバー義務化対策を解説したセミナーアーカイブを無料公開中!
弊社オリジナルのハンドブックもダウンロードできますので、ぜひお役立てください。
本社 静岡県富士市
アルコール検知器の開発・製造・販売、メンテナンスサービス等、一気通貫の事業体制で、飲酒運転ゼロを目指しています。
近年は、アルコール検知器の飲酒運転防止効果を最大化するため、点呼システムや車載システム領域にも事業領域を拡張しています。
トラック、バス、タクシー、鉄道、航空、船舶、産廃、建設、製造業、小売り、介護施設、官公庁等、製品開発は「企業・団体の社員管理」に特化し、おかげさまで全国で3万事業所を超えるアルコール検知器の契約をいただいています。
また、ほぼ半数以上の社員が飲酒運転防止インストラクターや運行管理者の資格を持っているため、専門性を活かした安全体制のアドバイスが可能です。