本サイトは、国土交通省ほか業界団体によるアルコール検知器と新型コロナウイルス予防に関連する総合的な情報をお届けいたします。
またそれらに基づいた東海電子製アルコール検知器に関する感染症予防対策もご提供しております。
お客様の営業所や点呼場における総合的な感染予防のヒントになれば幸いです。
2020年4月7日の緊急事態宣言後、国土交通省(自動車局)は、感染症対策課のアルコール検知器の取り扱いについて地方運輸局およびすべての業界団体へ事務連絡を行いました。その際、アルコール検知器の業界団体であるJ-BACの消毒方法のリーフレットも併せて配布されました。この時点では、国土交通省、アルコール検知器協議会ともに、呼気アルコール検知器の特徴である「呼気」による二次感染拡大への注意喚起というよりも、あくまで運行管理現場で共用される一般事務機器の接触感染リスクに焦点を置いたものでした(現在も)。
1.アルコール検知器の除菌について
アルコール検知器を介しての感染に関し、新型コロナウイルスのみならず他の感染症については、ストローを使用者ごとに取り替える等により、使用者同士で直接的に接触しないことから、感染する可能性は極めて低いと考えられます。 このため、アルコール検知器を除菌することや、車両に備えられている携帯型アルコール検知器を活用する等複数の検知器を使用すること等により感染防止を徹底することも一案です。除菌に際しては、機器によって適切な除菌方法が異なることから、自社で使用する検知器のメーカーに問い合わせることが適当です。(※1)
2.アルコール検知器の誤検知の防止について
手指や検知器をアルコールで除菌した直後にアルコール検知器を使用すると、揮発したアルコールにより誤検知する可能性があることから、必要に応じてアルコール検知器協議会の作成したチラシ(※2)を参考にすること、除菌後一定時間を置いてからアルコール検知器を使用すること等の措置を採ることが適当です。
「新型コロナウイルスの対策として、手洗いとアルコール除菌が基本となっていますが、手指や検知器をアルコールで除菌した直後の測定による誤検知が散見されています。このため当協議会では、新型コロナウイルス対策を徹底しつつ、アルコール除菌による誤った判定を防ぐために、以下4つの手順を推奨します。 (手順については中略。上記原紙参照)
○アルコール検知器を使用する際は、室内を事前に十分換気するか、風通しの良い環境を確保してください。
○手指用のアルコール除菌剤は高濃度のアルコールが含まれており、特にジェルタイプの場合手指に付着したアルコールが完全に乾燥するまで時間がかかることがありますので、十分石けんで手指洗いを行ってからアルコール検知器を使用してください。
○また、アルコール検知器の近くに、アルコール消毒液又はアルコールを含む除菌剤や手指洗浄剤を置かないでください。数値表示したり、数値がゼロに戻りにくくなる可能性があります。
(アルコール検知器の除菌方法は、各社の機器特性もありますので、ご使用メーカーに問い合わせてください)
各業界団体により、コロナ禍における点呼実施方法のガイドラインが示されました。アルコール検知器はなるべく携帯型が良い等、具体的な運用が示されています。2020年の第1版からはじまり2023年では第5版へとアップデートされています。
P3 (7)点呼より
酒気帯びの有無の確認において使用するアルコール検知器については、 できるだけ使い捨てマウスピースを使用するとともに、こまめに除菌 す ることや車両に備えられている携帯型アルコール検知器を活用する等複 数の検知器を使用すること等により感染防止を徹底する。不明な点は必 ず使用メーカーに確認して、除菌は適切に行うこと。
2020年3月頃から、アルコール検知器を使っていて大丈夫なのか? アルコール検知器を、どうやったらアルコールで消毒できるのか? 等、問い合わせが急増しました。当社としても、新型コロナウイルスがいったいどういうものなのか、呼気の二次感染について可能性があるのか? ないのか? についてはまったく科学的な知見や根拠がない状態でした。いまもそうです。
行政は「最大限気をつけて、点呼を工夫して、飲酒運転防止体制を維持してください」としかいいようがないのかもしれません。誰もが未知の状況に遭遇していました。
なかには、2020年2月時点から、アルコール検知器の使用を停止したり、個人持ちに変える等、お客様自身が自己判断で工夫を始めていました。こういったなか、当社としては、正しくおそれるために、正しい情報を集め、整理し、消毒や吹き込み治具等、当社としてできる事を模索し、いくつかのサービス提供を開始致しました。また、現場で起きていることを、業界のみならず、社会へ知っていただくための情報公開もはじめました。
なぜなら、未知のものが既知となる瞬間、いまここで起きていること、
これらを記録することなしに、
お客様も当社も社会も、将来への備えができないからです。
知見をお客様と一緒につくり、後世に残したい。そんな思いであります。
以下は、当社独自の考えであり、一部、行政の考えや他のアルコール検知器メーカーと違う考えが入っているかもしれません。
何卒ご留意ください。
呼気を媒介とした二次感染の可能性を否定する知見を持てていないこと、接触感染と、マイクロ飛沫感染の可能性に言及しています。現実性の共有と、呼気アルコール検知器に関する注意喚起を行っています。
物流現場で感染者が増え、感染者が使用していたアルコール検知器を適切に消毒するため引き取り消毒サービスを開始しました。これにより、多人数によるアルコール検知器使用場所が、一般の法人事業所と比べて、突出して二次感染が多いのか等、情報を得られるのではないかと考えました。一種のフィールドワークです。
約半年の引取消毒サービスの件数の集計が出ました。日本全国の感染者数の推移と相似であることはわかってきましたが、二次感染(拡大)を誘発したのか? という事実確認、情報はうまくとれていません。また、使用を停止している事業所数の把握ができていないことも留意する必要があります。
2020年からアルコール検知器を業務で使用しなければならないすべてのお客様の関心は、この一点です。
呼気を媒介とした感染はあり得るのか? そして当然アルコール検知器メーカーもこの事実を早めに掴んでおく責任があります。
そして何よりも、アルコールチェック規制当局である、国土交通省や、警察庁(2022年10月から白ナンバーでもアルコール検知器の使用義務化開始)も、注視しておく必要があります。
もし、クラスターや二次感染の「直接要因」が、家族感染でもなく、事務所のトイレのドアノブでもなく、本当に、「呼気アルコール検知器」という機器と残存呼気が唯一無二の原因であるならば、アルコールチェック規制当局は、義務化を一時停止し、「顔色・匂い」に頼る酒気帯び確認方法に戻る事前措置をとる必要が出てくるからです。
2023年3月13日から社会のさまざまな場所で、コロナに対する態度が変わりました。
当社、東海電子も過去3年、未知のことに対して時には必要以上に恐れ、時には勇気もって根拠なき決断をしてきました。
そしてまた、ひとつの判断の時が来ました。