日本の飲酒運転2021 氷山の大きさ、どんだけ?
3月3日 警察庁より、2021年度の全交通事故集計、全違反統計が公表されました。
2021年は2636人が交通事故で亡くなっています。
飲酒運転ほか、特徴あるデータをピックアップします。
高齢者の事故による死者は、10年連続減っている
交通事故といえば、最近は、「高齢者の事故が増えている」という声を耳にすることは多いと思います。
ところが、よく見てみると、「死者数は減っている」(65才以上)のです。
ただし、死者における高齢者の割合で言えば、「10年連続高くなっている」というのが実態です。
高齢者事故で増えているのは・・・
よく見ると、確かに部分的には高齢者による事故が多いという面もあるようです。
例えば・・「高齢者が自転車に乗っていたとき」
「高齢運転者」による事故は、下げ止まりか。
こちらをみると、「高齢運転者高齢者」(75才以上)による死亡事故件数は、減少傾向ではありますが、75才未満と比べて、比率が高いです。
登下校中の事故
なんと、児童の事故のうち、4割が登下校中だという・・。
ちなみに、2021年6月28日の千葉県八街市の被害者も、下校中でした。この、424人に含まれています。
飲酒運転2021(飲酒死亡事故・飲酒重傷事故)
さて、飲酒運転ですが、昨年より7件減って、152件でした。
10年前の2011年度に対して、半減まではいってないですね・・。
飲酒運転2021(飲酒事故:死亡・重傷含む)
飲酒事故の総数です。
飲酒運転2021(飲酒運転者は何人?)
冒頭のように、毎年3月、警察庁から事故統計が公表されます。
ところが、上記、飲酒死亡事故や飲酒運転事故数は報道されますが、飲酒運転違反数を記事にするメディアをみたことがありません。
この約2万人にも及ぶ飲酒運転者が減らないことには、死者は減りません・・。
よくご覧ください。酒気帯びの内訳です。
0.25mg/l未満の違反者よりも、0.25mg/l以上の違反者のほうが3倍も多いのです。
0.25mg/l以上の酒気帯びが、うっかり残酒、うっかり二日酔いのレベルであるはずがありません。
体内アルコール量が相当ある状態で警察に捕まっているわけなのです。故意犯とみるべきです。
また、「酒酔い」が、昨年比でたった5人(5件)しか減っていません。
「多量飲酒者」と「多量飲酒者による飲酒運転」という実態が垣間見えます。
氷山の一角
これが、現実です。
152件のうちの1件は、記憶に新しい千葉県八街市の事故です。報道されない事件事故があと100件以上もあるという・・。7月以降も飲酒事故は減らず、結局、昨年より7件程度しか減少していないという・・。
19801件は、潜在加害者の最低数。その背景には、数万、数十万の加害者予備軍がいます。
少なくとも、違反者1万9千人がゼロにならないかぎり、死者はゼロにはなりません。
3月25日、千葉地裁で、八街市の事故の判決が出ます。
出典:警察庁統計および政府統計総合サイト
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00130002&tstat=000001027458&cycle=7&year=20210&month=0