中部運輸局管内、6月度行政処分「酒気帯び運転」を端緒とした監査がありました。

毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。

2021年6月度、中部運輸局管内の旅客（バス、タクシー）、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。

いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か？　業界の実態を表しているかもしれません・・・

平均 9件

中部運輸局管内の6月度の行政処分は
・トラック　3事業所
・乗合バス　1事業所
・タクシー　1事業所
合計　5事業所でした。

また、5事業所の合計違反数は45件でした。
1事業所あたり違反数の平均は、9件でした。

4月の最多記録を更新！

昨年11月のサンプリング開始以来、1件当たりの平均違反件数は最多‼

監査のきっかけは？

なぜ、監査を受けることになったのでしょうか？　
特に、これを端緒とした監査が多かったということはなかったのですが、残念ながら「酒気帯び運転」を端緒とした監査がありました。アルコール検知器義務化から10年、飲酒運転「0」は遠い道のりなのか…

違反ワースト1位（小項目）は、運転者への指導監督関連。

全45件の中身は、以下、19種類の規則違反となっていました。
「運転者への指導監督実施or記録義務違反」が最多でした。

違反ワースト1位（大分類）は、「指導監督・適性診断」、3ヶ月連続１位だった「点呼」は２位でした。

・ワースト1位　 指導監督・適性診断
・ワースト2位　点呼
・ワースト3位　乗務時間、運転者台帳、運行指示書

運行管理者の日常業務のヌケ・モレはなぜ？

書類業務と、日常的な安全運行管理業務にわけると、以下となります。

指導監督のモレをなくすために・・

運転者指導のポイントは「計画」と「記録」。

運転者指導では「運転する場合の心構え」や「適性に応じた安全運転」など、全部で貨物１２項目、旅客１１項目が決められています。

「計画的」に「記録」も残せるドライブシミュレーターを用いて交通事故の発生する状況等を間接的又は擬似的に体験させる実践型の指導及び監督の手法の活用してみませんか？