カスタマーハラスメントと、乗務員証。
ドライバーを守る? パブリックコメント。
今年4月に、タクシー運転手やバス運転手等の氏名・顔写真の掲示義務廃止に関するパブリックコメントが公表されました。
SNS時代故、乗客のちょっとした不満や、ドライバーのちょっとした態度が、一瞬で世界中に広まってしまう世の中。
これまで、旅客ドライバー職は、実名と顔写真を掲示する義務がありました。
8月1日、国土交通省より、パブリックコメント終了をうけ車内掲示義務が改正されたとの報道がありました。
昨今、悪意あるカスタマーハラスメントも容易に起こり得る時代ですから、このような措置も当然なのかもしれません。
8月1日から、乗務員証・運転者証の氏名や写真は?
氏名や顔写真のないこちら側の面を掲示しよう! ということのようです。
タクシー事業者、バス事業者のみなさん、どう対応されてますか?
ドライバーの安全か? 乗客の安全か?
この度8月1日、パブリックコメントの結果が公表されました。
事業者側に氏名や写真を明示しないことに対して若干の戸惑い?心理的抵抗感?があるようです。
ドライバーが匿名性であることで、安全性が損なわれないか? という趣旨のコメントが数件ありました。
今回寄せられた意見からは、「安全運転(技術)のプロとは?」「接遇のプロとは?」「氏名表示がプロドライバーマインドに本当に貢献しているのか」等、考えさせられる内容が多くあると思いました。
カスタマーハラスメントと、ドライブレコーダー
昨今、運輸業界では、インターネットによるリアルタイムのドライブレコーダーの導入が進んでいます。とくに、バスのドライブレコーダー(車両内)や、タクシーのドライブレコーダーは、実質常時録画状態・録音状態の車両が増えているのではないでしょうか。
つまり、「ドライバーの氏名表示がないことで運転が粗暴になる」という以前の問題で、ドライバーの運転態度や接遇は、そもそも実質事業者に監視されている(すぐことができる)といってもいいのではないでしょうか。そして、ドライブレコーダーの車両内カメラは、今やカスハラ抑止のテクノロジーとして機能していると言えるのではないでしょうか。
たまたま、そういうデジタル設備が車両内にあることを知らないのんきな人が、密室・無監視空間だと勘違いして、カスハラ的なことをしているのだと思います。が、一般常識としてはすでに「カメラがある・録画されている」という抑止はそれなりに働いているのではないでしょうか。そしてドライバーさんからしても、録画されている、ということで安全運転や接遇レベルは強く意識しているのではないでしょうか。
私見ですが、すでに貸切バスはドライブレコーダーが義務づけされているわけですから、今後はタクシー、トラック車両へのドライブレコーダー装着義務化の流れになると思います。
実質「監視テクノロジー(車内・車外」としてのドラレコのカメラや車内カメラがどれくらい路上に普及していうるか? 今後どれくらい普及(義務化含め)してゆくのか・・?
このような時代のナガレの中で、乗客の安全(プライバシー、事故)、ドライバーの安全(プライバシー、カスハラからの)を両立してゆかなければならないという・・旅客の事業者のみなさま、大変ですよね。。