今年も早い者勝ちか? ITを活用した遠隔地における点呼機器
国土交通省自動車局では、令和3年度の予算に、事故防止対策支援推進事業を計上しています。
P13の補助事業です。
さて、国交省予算ですので、しっかりと補助対象となる機器やメーカーを選定しなければなりません。
7月1日、令和3年度の「過労運転防止に視する機器」の、メーカー機器公募が公示されました。
これは、あくまで、メーカー向けの文書ですが、「省庁予算の対象としてふさわしいIT点呼機器とはどういうものか」を定義するものでもあります。
なぜ、ITを活用すると、過労防止に資するのか?
旅客、貨物の事業様におかれましては、運輸規則および輸送安全規則上の
「運行上やむを得ない場合」の点呼方法
この言葉と日々向き合っていることと思います。
この、運行上やむを得ない場合の点呼を、一般に使われているIT技術によって、過労防止に役立てようというのが、この補助事業(過労運転防止に資する機器)の意図です。
近年、ITが飛躍的に進展するとともに、その入手等についても多様な人々が活用するレベルになってきている。
遠隔地における点呼に活用できる通信機器については、動画を携帯電話等と連動させることにより不正を防止し、かつ、運転者の疲労等の状態も把握することが可能となることから、電話等を介した運転者の声や運転者の申告のみによる確認よりも遠隔地における点呼の実効性が高まることが期待され、普及も拡大している状況である。
このため、ITを活用した遠隔地における点呼機器を運転者の過労運転防止に資する機器として位置付ける。
なお、残念ながら、こんな注釈がついています。
アルコール検知器は、選定される「ITを活用した遠隔地における点呼機器」の一部を構成する要素となるが、法令において点呼時のアルコール検知器の使用は義務付けされているため、アルコール検知器自体は事故防止対策支援推進事業(過労運転防止のための先進的な取り組みに対する支援)における導入支援の対象とはならない。
ITを活用した遠隔地における点呼機器、要件定義書
さて、さすがに省庁予算ですので、しっかりとしたメーカー・しっかりとした機器じゃないとダメです、ということで、メーカーも公募制が取られています。
おそらく、ロボット点呼や、AI等を活用した自動点呼機器も、このような制度で行われるのではないかと予想しております。
メーカー 体制チェック
ちなみに、昨年度のITを活用した遠隔地における点呼機器数は
審査を通過すると、
ITを活用した遠隔地における点呼機器(国土交通大臣が認定した機器一覧)
として公示されます。参考までに、下記、昨年度の対象機器です。
昨年は11機種でした。
さて今年は、何機種登録されるでしょうか。
点呼機器メーカーも続々と増えてきております。
みなさん、何を基準に選びますか?
検知器ですか? 操作性? 価格? サポート体制? ??
なお、この補助金は、ここ数年、「即終了」状態です。
また、2021年4月1日以降に導入・検収されたシステムも、申請対象となります。
たとえば、先月からIT点呼システムを使い始めた方も、さかのぼって申請し、投資費用が少し戻ってくる可能性があります(でも早い者勝ちです!)。
現在IT点呼システムの商談中の方は、領収証の発行依頼等、申請に必要な書類の準備をしておいたほうがいいかもしれません。
詳しくは、当社営業窓口へお問い合わせください。