若者は、なぜ死ぬか? どこで死ぬか? WHO のレポートから、死因について考える。
自殺のことではありません。
Global status report on road safety 2023
2023年12月23日、WHOから、5年ぶりとなる交通事故世界レポートが発行されました。
毎日、世界のあらゆる道路で、交通事故が起き、誰かが死んでいます。
その数、119万人。年間です。
若年層の死因
rank |
死因(全世代) |
若年層(5才~29才) |
---|---|---|
1 |
虚血性心疾患 |
交通災害 |
2 |
脳卒中 |
結核 |
3 |
慢性閉塞性肺疾患 |
下痢性疾患 |
4 |
下気道感染 |
暴力 |
5 |
新生児の状態 |
自傷行為 |
6 |
気管、気管支、肺がん |
HIV/エイズ |
7 |
アルツハイマー病他の認知症 |
下気道感染 |
8 |
下痢性疾患 |
母性状態 |
9 |
糖尿病 |
溺死 |
10 |
腎臓病 |
肝硬変 |
11 |
肝硬変 |
マラリア |
12 |
交通災害 |
髄膜炎 |
若年層の死因に限って言えば、「交通災害」がNo1だという。
欧州は着実な減少、増加傾向は、アフリカ
人口増、車両増のわりには、トータル・グローバルで 減少となった。
the period 2010–2021 saw a 5% reductionin absolute numbers of road traffic fatalities, and italso saw the global population grow by nearly 1 billion(14) or roughly 13%. When this growth in population isconsidered, the road traffic fatality rate has also declined– from nearly 18 per 100 000 people in 2010 to thecurrent estimate of 15 per 100 000 people in 2021. Thisrepresents a 16% fall in the death rate since 2010
グローバルでは、先進・高所得国の減少が顕著。(青が増加。緑が減少。)
アフリカ諸国のうち、低所得国の増加が顕著。
欧州。
東南アジアは、中所得層が増加気味。
While the global target to halve road trafficdeaths from the baseline set by the Decade of Action for Road safety 2011–2020 wasnot met globally, at the end of 2021,3 10countries from four different regions achieved the target reduction of at least 50% in their fatality numbers: Belarus, Brunei Darussalam, Denmark, Japan, Lithuania, Norway, Russian Federation, Trinidad and Tobago, United Arab Emirates, and Venezuela
日本は、50%減を達成したいくつかの国のひとつとして報告されている。
飲酒運転
Data collected for this report indicate that approximately 10% of road traffic deaths
are related to drink driving;
交通災害死者のうち、10%がアルコールが絡んでいるという。
In high-income countries it is estimated that about 20% of fatally injured drivers have blood
alcohol concentration (BAC) levels above the legal limit. And studies in low- and middleincome
countries show that between 33% and 69% of fatally injured drivers and between 8% and 29% of nonfatally injured drivers had consumed alcohol before their crash.
低所得国では、重大事故のうち33%~69%(!) ドライバーは事故前に飲酒をしていたという。(軽傷事故でも8%~29%)。
減少施策の実践
国家による5つの王道 practice が行われているかが重要だという。
打てる手はある。決まっている。実績がある。選択するのは政府と、受け入れる国民。
今回のWHO 統計は2021年まで。コロナは途中までは反映されているようです。
ということは、2022年に起きた戦争による死者は入っていません。
このレポートは5年ごとです。
前回は Global status report on road safety 2018
なので、次回は5年後、2028年。
5年後の”Global status on report on road safety 2028"
死因に「新・新感染症」や「戦争死者」や「交通事故」が、一切、ランクインしませんように。
以上、本年最後の記事でした。
みなさま事故にはお気をつけ下さい。来年も宜しくお願い致します。
運輸安全Journal
Chief Editor /Tetsuya Sugimoto
2023.12.30
静岡県富士市東海電子にて。