安全なくして補助金なし。運輸安全マネジメント縛り✕行政処分縛り をクリアしないと、ロボ点呼や遠隔点呼の助成金は申請すらできない時代に・・。
さて、先般始まった国土交通省の助成金ですが、年々「補助金を申請する・受け取ることができる事業者」の範囲が狭まっていることにお気づきでしょうか?
例えば、過労運転防止機器ですが、以前は誰もが申請できていました。それがだんだん、中小企業しばりとなり、行政処分縛りとなり・・。さらに今年、正式に「運輸安全マネジメント計画」が加わりました。
今年は、こういう条件です。
令和1年の公募要領と令和5年の公募要領の違いをみれば、明らかです。
比較表はこちらです。随分条件が増えていますネ・・。
電子申請サイト
今年からは、受付事務を請け負ったJATAが申請サイトを構築し、公募を受け付けております。
事業者のみなさん、アカウントはつくられましたか?
企業プロフィールや担当者等必要事項を次々入力してゆくと・・・機器入力画面が出てきます。
先般公表された認定機器リストにある認定番号を入力すると、機器やメーカー名が出てきますね。
当社の2機器が登録されてます。これら機種を4月以降導入されたお客様は、すぐにこのサイトに登録し、申請しましょう。あ、でも、「しばり」をしっかりと事前に確認しましょうね。最後の最後で、「対象外かよ!」とならないよう。
もし、助成金ポリシーが真逆だったら?
大手じゃないから、面倒だから、運輸安全マネジメントはやらない、とか、監査うけても数日の車両停止処分程度ならいいや、という考えもあるかもしれません。が、今回の「助成金制度設計」を見る限り、明らかに国土交通省は、「安全でない・安全活動に積極的でない=大事な税金を補助金として支給しない」というポリシーを強化し続ける覚悟のようです。
個人的には、この補助金は、唯一すべての事業者に公平な助成金だとみていましたが、変わってしまいました。事故を起こした事業所は自力で安全活動せよ、自力で安全性をあげよ、自力で安全機器を購入せよ、と。
安全なところはより安全になり、故意ではないにせよ事故やうっかり勘違い違反があった企業は、すべて自助努力でなんとかせよ、と。再発防止も自力でやれ、と。
積極的な教育や安全機器投資により事故ゼロを目指し、事業法や安全規則も漏れなく遵守し、積極的な安全マネジメントをすればするほど、結果的には最も低コストで安全になれる、と。
ふと思いました。もし真逆の発想をするとどうなるだろう?
頭の体操です。
ホワイト系インセンティブではなく、ネガティブ(ブラック?)インセンティブ?
・監査でもっとも違反点数の高かった事業者から順番に、優先的に安全機器を導入させ・助成する。
・運輸安全マネジメントに超~消極的な事業者だけにしぼって、過労運転防止機器の助成金をつけまくる、と。
無点呼ドライバーは結果的に減り、路上は安全になるだろうか?
それとも、安全機器未使用という実績報告が出てくるのだろうか?
シンプルに、路上参加者(歩行者/自転車/一般乗用車)からすると、安全じゃない車両(例:点呼を受けていないドライバーや デジタコもドラレコも着いてないトラックとか)の「絶対数」が減ることが重要であり、事業者間の助成金の受給資格の不公平さは、関係ない(興味がない)のかなと。
そもそも、「被害者保護増進等事業」なわけですからね・・。