富山県の女性トラックドライバー、真っ昼間、飲酒運転で反対車線へ飛び出す。
(4)中型トラックの酒気帯び衝突事故
6月6日(月)午後1時頃、富山県の県道において、同県に営業所を置く中型トラックが運行中、中央分離帯を乗り越えて反対車線の街路樹に衝突した。
この事故による負傷者はなし。
事故後の警察の調べにより、当該中型トラック運転者の呼気からアルコールが検出されたため、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
メールマガジン「事業用自動車安全通信」第661号(R4.6.10)より
本件、女性のようです。
が、女性であるという点は、どうという事でも無いと思います。
飲酒の問題は、男性も女性も職業も年齢も関係ありません。トラックドライバーであろうがなかろうが、女性であろうがなかろうが・・。医者も政治家も教師も、毎日、いろいろな年齢、職業、性別の方が飲酒運転で逮捕されています。
とはいえ、さすがに、緑ナンバー事業者ですので、普段の安全管理、指導監督が問われることになります。
・時は、午後1時。どんな運行だったのでしょうか? どうやら、地元事業者なのかもしれません。
・幸いなことに負傷者なし。
それにしても、これだけじゃあ、わかりません・・
・点呼(対面もしくはITもしくは電話)は実施されたのでしょうか?
・義務化されているアルコール検知器は、役に立たなかったのでしょうか?
・当該ドライバーの飲酒習慣(auditの点数等)はどうだったのでしょうか?
・警察による呼気アルコール検知器の結果数字は、どれくらいだったのでしょうか?
・濃度数値は、残酒なのか。出発後の故意の飲酒なのでしょうか?
今後、このような事実を、メールマガジンの内容には含めていただきたいです。
ところで、プラン2025
国土交通省は、2021年3月にプラン2025で宣言した飲酒運転防止の施策を、1年たっても、ほぼやっていません。
何か事情があるのでしょうか? 意図的な放置なのでしょうか?
一方で、4月1日から、白ナンバーの酒気帯び確認の義務化がいよいよ始まりました。
みなさん、社員の出発時間や帰社時間にかかわらず、点呼はされてますでしょうか?
今回の事故で言えば、もし、接触事故を起こさずに栃木の事業所に帰着したとして、そこに点呼がいるのに、本当に飲酒するものなのでしょうか?
点呼の実態がないから、このようなスキが生まれてしまうのではないでしょうか???
昨年から、緑ナンバー事業者の飲酒運転の報告件数がぐっと減ってきています。かなりゼロに近づいてきているな・・という矢先の今回の事案でした。
しかしながら、目標はゼロですので、そのために当社は、緑ナンバーは以下の施策が必要と考えています。
- 記録型のアルコール検知器の結果を定期的に運輸支局か県トラック協会局へ提出することを義務づける
- クラウドアルコールチェックの仕組みで、運行ごとに、運輸支局または県トラック協会へリアルタイムでデータ送付することを義務づける
- 飲酒事案があった場合、再発防止として、「アルコールインターロック装着」を行政指導で義務づける。
- 点呼実施の証拠が残る「点呼機器の設置」を義務づけ、点呼データの提出を3年間義務づける
- 指導や教育の問題であれば、「飲酒教育の実施と記録保存」を義務づける
白ナンバー義務化の流れのなか、引き合いが増えてきておりますが、一般事業主の傾向として、あきらかに緑ナンバーよりも「デジタル化」「IT化」の志向性が強いと感じております。
やはり緑ナンバーのほうが、アナログ管理を根強く残そうという空気を感じます。いまだに紙文化が根強い運輸局文化の影響ではないか・・・なんてことも思います。
<ヘッドライン写真と本文は直接の関係はありません>