点呼記録義務違反がワースト1位 記録義務違反目立つ結果に 中国運輸局の監査(2021年12月度)
毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2021年12月度、中国運輸局管内の旅客(バス、タクシー)、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均約7.3件
中国運輸局管内の12月度の行政処分は
・トラック 5事業所
・タクシー 1事業所
6事業所の合計違反数は44件でした。
先月11月は合計で6事業所でした。
1事業所あたり違反数の平均は、約7.3件と11月と変わらず推移しています。
監査のきっかけは?
ところで、なぜ、監査を受けることになったのでしょうか?
中国運輸局内でのこの月は以下の理由となっていました。
端緒として、情報提供が5件、次いで救護義務違反が1件発生しています。
違反ワースト1位(小項目)点呼記録記録義務違反。
44件の中身は、以下の違反となっておりました。
点呼記録義務違反ワースト1位となっております。
乗務記録の記録義務違反・不備、運転者台帳記載不備など記録に関する不備・義務違反が目立ちます。
大分類で見ると点呼に関する違反が圧倒的に増えています。
また、今月は運転者台帳の義務違反も目立っております。
指導監督実施or記録義務違反は減少したものの、点呼に関する義務違反が増加しております。
点呼に関する義務違反は定期的に上位に上がっており、常に意識をもって業務にあたっていきましょう。
運行管理者の日常業務、ヌケ・モレはなぜ?
さらに大きくふたつ、書類業務と、日常的な安全運行管理業務にわけると、以下となります。
日常業務以外でのヌケ・モレが増加傾向にあります。先月に引き続き無車検運転等もありましたので、日常業務と合わせて確認をしましょう。
“安全運転に対する意識を再確認。徹底した点呼の実施でヌケ・モレ防止を”
遠隔点呼とは、リモート技術用いて優良性や業種を問わず旅客・貨物・すべての運輸事業者が利用できる新たな点呼制度になります。未然の事故防止・再発防止策として、リモートテクノロジーによる点呼充実・点呼実施率向上を掲げることができる新しい制度になります。
いつかは取り組まなければいけない運行管理の高度化や一元化に「変えるなら今しかない」と気づくチャンスです。
遠隔点呼実施率が多ければ多いほど、運行管理の高度化・標準化・見える化、ひいては運行管理品質向上と 法令違反に対する行政処分等の減少を後押しする力になります。
<写真と記事本文は直接関係ありません>